トーク3

tatsuamano2008-11-14

行ってきました。BTOへ。別プロジェクトのミーティングに参加した際、BTOで農地性鳥類の研究を行っているガビン・シリワーデナと会って話をしたところ、それはまず早くBTOに来てトークをするべきだという運びになったわけです。
BTOの本店(HQ)はケンブリッジから電車で数駅のThetfordにあります。ガビンの車で到着。古い教会をベースに新しい建物が建てられているので、内部には歴史を感じさせる壁などが見えつつも近代的な研究室スペースが広がり、居心地のいい環境でした。
まずは2時間弱のミーティング。水鳥の個体群動態指数を担当しているグラハム・オースティン、同じく陸鳥を専門としているデビット・ノブルらと会い、BTOの研究体制や自分の研究などについて話をしました。
鳥類という一分類群を対象にこれだけの人数を抱える研究機関があり、ひとつのテーマに対して数人のチームで取り組んでいる姿からは、改めて「層の厚さ」を実感させられずにはいられませんでした。
いろいろ小話も。個体数カウントの欠損値などを補完する古典的手法としてアンダーヒル法という手法があるのですが、これはアンダーヒルさんがサバティカルBTOにちょっと滞在した際に開発した方法だそうです。
4時からはBTO中から集まった約30人(?)を前に発表。題して
Population trends of bird species in Japan…
もちろん準備段階から悩みがなかったかと言えばうそになりますが。果たして自分なんぞが日本の鳥類の現状について話をしていいんだろうかと。。。まぁかといって自分が話さなければ誰かが話すものでもないし、わからないことはわからないと正直になればいいかと割り切って臨みました。
結果、概ね好評でなんとも嬉しい限りでした!予想以上に大きな会場に面食らいましたが、前日に必死に練習した甲斐もあって発表自体も滑らかに終了。「分かりやすかったよ!」とか「面白かった」と言われるより、多くの人に興味をもってもらったらしく発表後にかなり多くの質問を受けた(そしてそれに割とまっとうに対応できた)のが、自分にとっては何よりの手応えでした(誰も見ていないので言いたい放題…)。
デビッドはケンブリッジの行動生態グループ出身ということもあって、BESでサギの採食について発表したのも聞いてくれていたそうで、ずいぶん幅広いことをやってるんだねと言われました。。
その後地元のパブに軽く飲みに行きました。ケンブリッジにあるパブとは違ってずいぶん小さいパブでしたが、地元の人であふれ活気に満ちたいい雰囲気でした。他のメンバーともゆっくりと話すことができ、本当に楽しい時間を過ごすことができました。今後も彼らとは何らかのつながりを保っていきたいと思っています。そしてこの素晴らしいきっかけをつくってくれ、始終思いやりと親切心に満ちた対応をしてくれたガビンには本当に感謝しています。