鳥学会

tatsuamano2006-09-18

盛岡は岩手大学で行われた鳥学会大会から戻ってきました。
写真はシンポジウムが行われた「アイーナ」。何ともすごい会場だった!
全体としては、これまでになく充実した鳥学会参加だったと感じています。これまでどうしても受動的になりがちだった学会参加ですが、今回は特に多くの方々と議論や情報交換をすることができました。そんな中で、今後自分が取り組んでいきたいいくつかのテーマについて、少しずつその実現性が増し、形が見えてきたことも大きな収穫のひとつでした。
今まで以上に充実した学会参加ができた理由としては、やはり就職に伴って環境が大きく変わったことがあると思います。
新しい研究テーマを始めつつあること。普段はなかなか鳥研究者とは会う機会が少ないこと。曲がりなりにも"プロ"の研究者となり、学生だったこれまでよりも研究に対する責任をより強く感じていること。目先のことに必死だったこれまでに比べて、もっと周囲も見渡そうという意識のちょっとした変化も影響しているかもしれません。
懸念材料であった自分の発表については、これまでになく多くの方々に聞いていただくことができました。まぁ僕の発表が目当てだったかどうかは知る由もありませんが。。そして思った以上に多くの方々から、直接ご意見やご感想をいただきました。中には酸いも甘いもありましたが、それだけの人数に注目してもらい、何か感じてもらえたということは発表として成功だったかなと思いますし、どのご意見も間違いなく今後の自分のためになったと感じています。
他の参加者の発表についても、今回はより積極的に聴くことができたように思います。これまでとちょっと違った意識で発表を聴いていると、自分が特に関心をもっている、「行動に注目した研究の保全管理問題への応用」や、「保全管理問題における予測モデルの利用」といった分野も、実際取り組もうとしている人や興味のある人が鳥学会にも結構いるんだなと実感しました。ただ日本ではあまりメジャーとは言えないアプローチということもあるのか、方向性が見えないとか、ちょっと行き詰ってるという声を何人かから聞いたのが印象的でした。やはり近い分野の方々には是非いい研究になるよう応援したいという気持ちが強いですし、自分もこういった分野も盛り上げていけるようなもっといい研究をどんどんしていきたいと強く感じています。
それに関連して。やはり周囲に対する"貢献"が、自分にとって大きな課題のひとつだと感じています。そう思うに至った大きな要因として、統計に関する自由集会(http://homepage.mac.com/daichis/osjstat/)の成功があります。この自由集会は昨年度大会から行われており、明らかに鳥学会における統計についての潮流を変えつつあり、僕自身大きな刺激を受けています。もちろんまだいっちょまえに"貢献"についてばかり考えていられるほど余裕はないのですが、科学の究極の目的はやはり何かに対する貢献ですよね。プロとなったからには、真剣に考えなければならない自分の中の課題だと思っています。
まぁそんなマジメな話はさておき。懇親会を初めとして、「その他の時間」もなかなかに楽しかった〜。とある方には、「(僕の)ブログを見て静岡に行ったとき、"こっこ"を買って評判がよかった」と聞き、何とも嬉しいやらびっくりするやら。宣伝効果が・・
ちなみに盛岡での一押しは、じゃじゃ麺です!一見すると地味だし大したことなさそうなのですが(失礼・・)、これがまた何とも大ハマリです!病み付きになり、ほぼ毎日のように食いに行ってしまいました。
そんなこんなで、多くの鳥研究者とともに、明日からはまた通常の日々ですね。