NIAESとNIES

国立環境研究所で行われている若手セミナーに参加し、最近行っているチュウサギ採食個体の意思決定についての研究と、全国の鳥類分布変化に関わる種特性について、発表させていただきました。
研究内容の細部から分野全体についてまで、想像以上に多くの方からご意見・ご質問をいただき、非常にいい機会、もっと端的に言えば、とても嬉しかったです。
農環研(NIAES)と国環研(NIES)は「A」が違うだけ(もちろん「A」はAgricultureのA)、場所もすぐ近く、研究内容も生態学はもちろんのこと、温暖化、化学物質の影響評価など、重なっている分野が多いわけです。それにも関わらずあまり交流がないのは、やはりスポンサーの違いというところが大きいのだと思うのですが、もっといろんな形で今後も交流させてもらいたいと強く感じました。
自分は恐らく世間の平均よりは刺激なしに生き永らえる方かなとは思っているのですが、「うわ、この研究面白い!」とか、「はぁ・・この人こんな勉強してるのか!」など感じること、そして自分の研究に興味を持ってもらえることは、やはり純粋な科学者としての喜びを呼び覚ましてくれます。自分の行ってきたことが人類の知的財産にとって、たとえほんの少しだとしても足しになる得るという感覚は、それはもう本当にワクワクするもので、それだけで研究者という職に就けていることをただただ感謝したくなるわけです。
普段自分の研究所にいるとそういった純粋なところとは別の部分も避けては通れないので(それはどこでも同じでしょうけれども)、やはり今回いただいたような機会は、むしろ自分から求めて作っていくくらいの姿勢をとっていかなければなと感じました。
幸い、翌日(今日)は有志で集まり、それぞれが興味を持っているマクロ生態学研究について、今後どのように情報交換・協力しながら進めていけるか話し合うことができました。こういった、自分の意思で、自由な枠組みで協力していけるような体制は、今後も大切にしていきたいところです。