立ち上がり

tatsuamano2008-09-15

こちらの研究室に通い始めてから一週間が過ぎました。新しい、それも外国の研究室に通い始めの一週間は何とも長く、ぎっしりと詰まった一週間でした。
週の前半は手続きなどが立て続きました。研究室のある建物は廊下単位で施錠されており、そこを通るためのカードキー、そして研究室自体のカギ、それぞれが必要です。それらの申請に加え、インターネット関係の利用申請、安全に関わる情報を習得したかのチェックリスト(あまり習得していない)、研究機器使用などのトレーニングを受けたかのチェック(全く受けていない)などなど。まとめてInductionプロセスというそうですが、言葉の壁の分を差し引いても十分に煩雑な手続きです。。。この人にあっちに連れて行かれたかと思えばこの人にそっちに連れて行かれ、今度はその人がこっちからやってきて、これとこれの書類だけをOK!OK!言いながら持っていく、といった感じです。。まぁとりあえずはネットも使え、不自由なくデスクに座れているので問題はありませんが。
週の半ばは、研究室が関わっている「世界における100の保全上の問題」をまとめる会議が開かれ、研究室は手伝いに出払ってがらんどうとなりました。以前JAppEにイギリス版の総説が載ったのですが、今度はその世界版だそうです。世界中から集めた研究者が分野ごとのグループに分かれ、1700(0?)の候補となる問題から2日間にわたる話し合い・投票を経てなんとか100に絞れたそうなので、そのうちまた論文が載ることと思います。
少しずつ自分の仕事にも復帰しつつあります。書きかけの論文執筆を進めたり、なぜか農環研の電子ジャーナルが使えたので(農環研リンク→ケンブリッジのサービスという流れ?)論文を読んだり、新しい解析を少し進めたり、など。明日にはBillに研究計画やデータ内容、解析などについて話すことになっています。
Conservation Science GroupはBillのグループの他にGreen, Balmfordという二人の教授についているメンバーも別の部屋にいるのですが、そういった研究室まわりの人々とも大分会うことができ、ようやくみんなにもTatsuyaと発音してもらえるようになってきました。代わりに相手の名前を覚えるのが大変で、メンバーの顔写真の載っているWebページに大分助けられています。彼らメンバーに誘われ金曜にはパブへ。長い人でも毎日研究は9:00-18:00くらいというゆとりスケジュールなので、こっちでも飲み会は金曜なんだなってのは結構意外でした。ただお茶の時と同様、騒々しい中でのグループでの会話は最難関です。。今後この辺り、少しは世渡り上手になっていくんでしょうか…?
天気は毎日雨が降ったり止んだりという感じで肌寒いのですが、週末は暖かい晴天に恵まれました。土曜には来たる南極渡航へ向けた訓練(!)のためBritish Antarctic Surveyを訪れていた極地研の高橋さん・岩田君、北大の坂本さんらとご飯へ。高橋さんもケンブリッジに2年ほどお住まいだったので、こちらでの生活の話や南極などの話など楽しい時間を過ごしました。
日曜はさらに天気がよく、日本から無事届いた愛車で近郊を少し走ってきました。こちらではあちこちへのサイクリングルートやレーンが発達しています(ほぼ平坦ですが…)。ただ自転車が多い分盗難リスクも高いそうで、自転車の金額の一割はロックに投資しろと同僚に勧められました。まだ二分ほどしか投資していません。。近くのケム川ではPuntingやカヤックが盛んです。どちらもそのうち自分で挑戦したいと思いますが、とりあえずは乗り合いのボードに乗ってみました。

難題だった銀行口座開設もようやくクリアできました。こちらでは住所を証明するものとして、Utility Billと言われる公共料金の請求書があちこちで要求されます。当然入居したては持っていないのでフラットの契約書しかないのですが、初めに入ったNatWestではUtility Billでないとダメと言われました。次に入ったHSBCではフラット契約書でもOKと言われましたが、契約書に名前の無い相方の分も開設する必要があったので、結局パスポートと国際免許(日本の居住証明)だけで開設できたPassport Accountというサービスを利用することにしました。このサービスでは小切手は使えないのですが、数日後無事にカードが送られてきました。

相方はネットのビジネス用固定回線がつながらずどんどん有休が減っていっています。。。BTの対応は相当なひどさです。あっちに電話してこっちを勧められ、こっちに電話するとそっちに回され、そっちにメールすると「よしわかった」と言われ、音沙汰なし。といった感じです。テレビはつながりましたが、「月9」は「Extreme Fishing」です。