時刻

tatsuamano2008-10-27

昨日で夏時間が終わり、時計を一時間遅らせるという作業を行いました。今日からは皆、何事もなかったかのように一時間遅れでの日常となっています。朝はずいぶんと明るくなりましたが、夜は気づくと真っ暗。。。あぁ何か時刻って人間が決めてるんだな、と。3月29日までは暗〜い冬、となるんでしょうか。
先週金曜には再びUEAにジェニーを訪問し、研究相談など行いました。主目的の研究の話以外にもいろいろと雑談をしたのですが、これがどれも面白かった。彼女はシギチドリの保全活動にも力を入れていて、国際的なネットワーク作りや基礎的な情報の収集なども中心になって行っているようです。あくまで彼女の感覚らしいのですが、シギチドリの研究者グループは仲がよく、新しいメンバーの加入なども大歓迎という雰囲気があるそうです。一方でガン類の研究者グループは一般に縄張り意識が強く排他的、というようなことを言っていました。その理由は…シギチは同じ個体群でも各国の越冬地に分散していくので自然と多くの人と協力せざるを得ないが、ガン類は同一個体群がかなり限られた越冬地+中継地しか使わないので数人のキーパーソンさえ押さえればあとは協力の必要なし、だからだとか(推測)。ただヨーロッパ各国で協力しあっているシギチグループでも対岸のお国は例外で、言葉から調査システムに至るまで全く足並みを揃えようとしない!と憤慨していました。。なるほど。。。
アイスランドでの調査の話も写真を見せてもらいながらいろいろ聞くことができました。4月半ばにアイスランドの南岸で座って望遠鏡をのぞいていると、水平線の彼方からポツ、ポツ、と黒い点が見えてくるそうです。それがどんどん大きくなってきて、「あ、ガンだな」とか「オグロシギだな」などと分かったかと思うと、座っている頭上をブワっと飛び越していき、少し離れたところに次々と着地するんだとか。そこで、首をコキコキやりながら「あ〜疲れた」みたいな表情を見せるそうです!渡り鳥は繁殖地への到着が早いほど繁殖成功が高いことが多いので、よく到着日のデータを取ったりするのですが、ここでは到着「分」までわかると言っていました。こういう調査地で彼女らの研究は行われているんだな、と理解できたのは貴重な機会でした。
話は変わりますが。
土曜には隣席のアイラとマウンテンバイクに乗ってきました。彼は筋金入りのクロスカントリーライダーで、自分の自転車が盗まれた時にも誰よりも同情してくれました。心の傷(?)もだいぶ癒え、次の自転車はこんなのを買おうかなと思ってる〜、みたいな話をしていたら、自分はアルミのバイクとスチールのバイクを両方持っているから、今度乗り心地を試してみるべきだ!という運びになりました。(*自転車はフレームの素材によってだいぶ乗り心地が違うのです。)
ケンブリッジから電車に数駅乗るとBrandonという小さな駅があり、そこからすぐのところにThetford forestという「森」があります。森といってもほぼ平地、植林地プラスところどころ広葉樹林があるという感じで、登山道か林道というイメージの日本でのマウンテンバイクとは大分違うイメージです。
ここは本物のクロスカントリーレースも行われるところだそうで、様々なレベルの専用トレイルが森の中を縦横無尽に走っています。驚くべくは訪れている人の年齢層。さすがに上級のブラックルートこそ本格的なライダーしか見かけませんが、ダブルトラックといった感じのブルールートには、お父さんの自転車に装着された補助自転車にまたがってはしゃぐお子ちゃまから、お爺さんとのんびり三輪自転車で走っているお婆さんまで、まさに老若男女が皆楽しんでいました。スポーツやアクティビティとして一般に認識されているという感じです。
ブルー・グリーン・ブラックとレベル別のコースが。
肝心の自分の走りっぷりはと言えば…やはり相当久し振りということもあって、基本バテ気味のヘッピリ腰気味でした。とは言え彼の貸してくれたバイクの性能にも助けれられ(サイズがでかい上にSPDペダルを普通靴ででしたが…)、高速コース、小刻みなアップダウンからドロドロのコースまで、存分に走り回りました。基本「平地」なので、目の覚めるような展望やテクニカルなスイッチバックなどはないのですが、久々の自転車乗りはやはり楽しかったです。
林内を走る場所もあり。
オープンなトレイルもあり。
最上級コースの名はビースト(!)
あ〜れ〜(・・・)

もっとも同行したアイラはアホみたいに速く、タイヤがなかったとフロントはスリック(!)のリジッドバイクでしたが、いつもすぐに僕の視界から消えてしまいました。。おかげで帰宅後はヘトヘトに疲れて、何年かぶりに自らチョコレートを買ってむさぼり食べました。。。
次は自分の自転車で行きたいですね〜。
帰りはデロデロの自転車をそのまま電車に乗せるだけで楽チン。