ロジック

tatsuamano2009-02-02

ケンブリッジを始め、イギリス全土で(大?)雪となりました。ここ18年間で最大の積雪とのことです。さすがに街中ではカメラをパチリとする姿が多く、自分もあちこち回ってみたりしました。

少し前に「さらに要改訂」で返ってきていたサギ採食論文の修正を、ようやく終えました。担当編集者は採食行動生態分野の大御所ということもあり、さすがにいいアドバイスをもらっています。「扱いづらい雑誌編集者」に対処しているというよりは、「親身になってくれる指導教官」と一緒に論文を作り上げている、という感覚にさえなります。
今回の修正では、より理論的背景を明確にすることが課題であったため、さらに関連分野の理論研究を勉強しましたが、ついでに新たにできそうな解析も思いつき、非常に勉強になっている、いい論文投稿プロセスだなと感じています。
論文を書くときには、ロジックが明確になっているかどうかを自分の中でかなり重要視しています。特に長い間取り組んでいる文章はロジックが通っているのかどうなのか自分ではよく分からなくなってさらに時間がかかることもあり、もう少しこの辺のこだわりがなければ文章を書くペースが上がるのに、と思う反面、なかなか自分で納得のいかない文章のまま世に出すことも気持ちが悪く、なかなかペースアップできないというジレンマに陥ることもあります。
と、そんなことを考えながら、最近日本語でまじめな文章を書く機会にも恵まれました(ていうかまだ終わっていない…)。ここ何年も英語論文の執筆を優先しているので、日本語で論文などのまじめな文章を書くのは、正直久しぶりの経験です。
そこで改めて感じたのは、やっぱり日本語で文章書くのは簡単だな、と。ただこれは一長一短で、母国語だけあってかなり「感覚的」に書いてしまう部分が多いように感じます。英語の場合は、「この順番だとわかりにくいかな・・」とか「この文章は省略できるな・・」とか、かなりまじめに検討する一方、日本語だとそういったことを考えずにさら〜っともっともらしい言葉を使って書いてしまうという感じがします。
日本語を書く場合と英語を書く場合では、表現の仕方や文章の構造が違うというのはよく聞きますが、母国語と外国語ではロジックに対する「慎重さ」も変わるのかもと思いました。
ちなみに…最近はまじめでない(?)文章書きも立て続き、鳥学会ホームページの鳥学通信に近況報告を(といってもほぼブログの内容・・)、また農環研が連載を担当中の常陽新聞コラムに水田と冬鳥の話を、それぞれ寄稿しました。特に後者は一般紙のコラムということでなかなか苦心しましたが、なんとか形にできホッとしました。予定では11日に掲載とのことです(読める人はいるんだろうか…)。