ウナギの街?

tatsuamano2009-04-15

先日受理されたチュウサギ移動経路の論文について、紹介文と写真がBulletin of the ESAPhoto Galleryに掲載されました。
表紙にも載りました。以前も自分で紹介文を書いたら採用されたので、恐らく投稿された記事は基本掲載されるのではないかと思います。
いずれにしても、自分でもきれいな写真だと思っているので嬉しい限りです!
この嬉しいニュースを研究室のメンバーに「ブレティン・オブ・ESAに載って・・」と伝えたところ、「ブリトゥン?何?この国のこと?」と聞き返されました。採用されるのは簡単でも発音は難しいです。。。
今日の研究室ミーティングでは、「不況が多様性保全に与える影響」について議論が行われました。アンドリュー・バームフォードと他メンバーが、このテーマでエッセイ(?)をまとめようとしており、皆の知恵を借りたいとのことでした。
「は〜い、じゃぁ3グループに分かれて〜」と突然ブレーンストーミングが始まります。皆が次から次へと口にする思いつきを自然と決まったノート係がメモし、10分後には全体で意見交換して、「はい、ありがと〜」。
こういった形でアイデアを集める機会はこれまでも何度か経験してきました。ティータイムや学会などでの交流も含めて、「はい、お話しましょう」とお話を始めることに慣れているのか、どんな突飛なアイデアでも受け入れる寛容さがあるのか、とにかくいつも瞬時に活発な議論に発展して、何とも効率的だなと感じます。
ただ自分としては議論が白熱するほどどうしても英語をうまくフォローできず、もっとも歯がゆい思いをする場面でもあります…そういった場合は、できないなりに自分で貢献できる方法を考え、後からでも何らかのインプットをするように、と心がけています。
話は変わりまして…
先週末には友人アイラの自宅を訪ねてケンブリッジの隣町、Elyに行ってきました。彼のガールフレンドは極域に生息するタコを研究しているということもあって、家の中はタコグッズだらけ。BBQで焼くのもタコ(笑)。以前訪れたビルの家も鳥(とくにシギチ)グッズだらけでしたが、なかなかこういうのもおしゃれですね。
Elyでは有名なEly cathedral、2007年にBritain’s top tea roomと認定されたPeacocksなどを訪れました。ケンブリッジほど(?)人が多くなく、小さな可愛らしい街でお勧めです。Elyはその名の通り昔からウナギの産地としても有名で、ケンブリッジと同様、街中を流れる川がいい風景を作り出しています。

Ely cathedral


Peacocks
また町はずれにある“Gravel Pit”と呼ばれる池は、多くの動植物にとって重要な生息地となっているそうですが、昨年レジャー施設としての開発が計画されたそうです。この開発に対する反対活動の急先鋒として働いたのが他ならぬアンドリュー・バームフォードだったと聞き、またまた感銘を受けました。
彼もElyに住んでいるのですが、全世界を対象としたような著名な論文を次々と発表しているアンドリューが、1年もの間、地元の自然を守るためにかなりの時間を費やしていた、というのは正直意外でした。
ビルのconservation evidenceプロジェクトもそうですが、研究者に限らず特にある程度「身を立てた」人は、社会に貢献しようという意識が強いような気がします。もちろん保全生物学者として当たり前と言われればそうかもしれませんが、なかなかできることではないと思います。何とも見習いたい姿勢です。

そういえば先日研究室の皆でパンティングに出かけました。ケンブリッジも新緑の季節です!