個体数指数

tatsuamano2009-08-14

帰国間際の「最終公演」のつもりで、BTOでのトークを行ってきました。BTOへは昨年11月以来、二度目の訪問です。前回訪れた際に「また帰国前に成果報告できれば」と話していたのですが、本当にもう一度発表することになるとは思ってもいませんでした。
発表内容はカウントデータから個体数指数を推定する上での各種統計モデルの有効性を比較したものだったのですが、ビルから是非イギリスでの個体数指数を推定しているBTOでも話してきた方がいいと勧められ、春に同じ研究室からBTOへと異動したアリーにアレンジしてもらったセミナーです。改めてコネクションの大切さを感じさせられました。
最初の訪問や学会などで知り合った人も多いうえ、同じ内容での発表も何度目?という感じだったので、非常にリラックスして話すことができました。
発表後の質疑応答をしながら、自分が直面して今回のテーマに取り組むきっかけとなった問題は、BTOでも同じように以前から問題視されていたんだなと感じました。その問題に気づいた時、迷いながらも少し時間をかけて問題の実態を把握しようと決意したのが、今回の研究テーマに至りました。経験的にですが、面白い研究テーマには初めから間違いなく面白いと分かるものと、初めはやっかいな問題のように感じられるものと、二種類あるような気がします。
発表後には別室に移動し、個体数変化を把握するための適切な手法や解釈の仕方について、BTOで個体数指数推定に取り組むメンバーと議論を続けました。その内容が自分にとっては非常に有益だったのはまぎれもありませんが、彼らにとっても有益で今後何らかの形につながっていくことを望んでいます。
前回訪れた際は「日本の状況を紹介」といった発表内容で、対応も「お客さん」という感じでした。一方で今回は、多少なりともBTOに問題提起できるような発表を行い、多くのメンバーが真剣に議論しているのを見て、対等な立場として受け入れられたのかなと感じることができました。

BTO本部