休暇

tatsuamano2009-08-16

こちらの研究室での「夏休み」は日本でのように一時期に集中することがなく、学部生が夏休みとなる6〜9月の間に各々だいぶ自由な感じで取っているようです。
指導教官のビルはといえば、驚愕の四週間アイルランドへの旅です。しかもメールは基本通じないと不敵な笑みを浮かべながら去って行きました。イースターとクリスマスにもそれぞれ数週間休んでいたように記憶しているので、全て合わせれば一年で二カ月ほど、休暇を取って家族と旅行などして過ごしていることになります。当然それ以外の時期は学生の面倒のみならず各種仕事に追われ多忙を極めている訳ですが、夜遅くまで残っていることは見たことがありません。どうやって膨大な仕事量をやりくりしているのかその全貌はわかりませんが、基本思いついたことは即実行、議論やアドバイス、報告を受ける際なども短時間で済ませ、事のきっかけを作った後は当人に任せる、というスタンスを貫いているように感じます。
自分はと言えば、限られた一年間の中でそこまで長い休暇は取りませんでしたが、いよいよ最後の「ホリデイ」ということで、週末にコーンウォール地方へ行ってきました。湖水地方コッツウォルズはこちらに来る前からよく聞いていましたが、イングランド南西部に位置するコーンウォール地方が国内の保養地として非常に有名であることは知りませんでした。
ケンブリッジからは車で走ること7時間(!)。途中渋滞にも少々つかまりましたが、高速が無料で本当に助かります…コーンウォール地方といっても広いのですが、今回はのんびり過ごそうということでフォーイという街の小さなホテルに連泊することとしました。


フォーイは河口沿いにこぢんまりとまとまった街で、小さいながらも多くの欧米人が保養に訪れていました。川沿いのホテルからの眺めはご機嫌で、周囲を巡るウォークに出かければ大海原を望んだり、

放牧地や街全体を見渡せたりして、

坂道に並ぶ住宅は青空に白く輝いていて、春に訪れたポルトガルを思い出しました。

さすがに海沿いということもあってか、フィッシュ&チップスがそれはそれはうまかったです。立ち並ぶ店も、観光地らしからぬ商売っ気のなさが魅力のひとつでしょうか…

4時に閉まるだけでも十分早いのに「〜時ごろ(ish)」とは…(大体早まる側)しかもカッコつきって…
ディナーには少々足を延ばして、別の街にある有名レストランも訪れました。「Fifteen」は、イギリスで(そして日本でも?)随一の人気を誇るセレブ・シェフ、ジェイミー・オリバーが、恵まれない環境にあった15人の若者たちを採用して作り上げたというレストランです。ロンドンにある本店は予約を取るのも困難というほど人気らしいですが、コーンウォールにも支店があるということで、彼の1ファンとして訪れ、料理と雰囲気、そして景色を楽しむことができました。

話はそれますが、ジェイミーの出る番組や本では本当にうまそうな料理が紹介されます。テレビ番組では学校の給食を変えるとか、地方都市で住民に手料理を覚えさせるなど、企画ものが多く、つまらない番組が多いとされるイギリスでも本当に面白い番組の一つと言えると思います。
最終日には、体験型(?)植物園として有名なエデン・プロジェクトにも立ち寄り、短いながらも充実した「休暇」になったと思います。まぁもっともこういった保養地はやはり数週間単位でゆっくりするもののようです。いつか自分もそんな休暇をとってみたいものですね。