新年

明けましておめでとうございます。昨年中も多くの方々に大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。

昨年はとても研究に集中することのできた一年であったと思います。保全科学における4つの障壁についての論文から始まり、水鳥の絶滅リスク分布評価についての途中経過を3月の生態学会で、言語の絶滅リスクと駆動因についての成果を8月のインテコルで発表することができました。後者二つはまだ最終的な形では公表できていませんが、渡英前後から継続して行っているプロジェクトの成果が出てきていることは嬉しく思います。数日前には、やはり数年にわたって取り組んできた、植物の開花時期変化と分布変化の関係についての論文が受理されるという嬉しいニュースもありました。こちらは今度の生態学会でも発表予定の内容です。

その他多くの研究者やインターン生、学部生などとの共同研究を行う機会も飛躍的に増えた一年でした。生活や言葉の面での慣れも相まって、研究課題そのものはもちろんのこと、様々な人の研究に対する姿勢や保全に対する考えに触れる機会も多くなったように思います。そのような経験を土台に、保全科学に対して真に貢献のできる研究を行うことが当面の目標です。そのような研究を評価できる目を養い、自分自身でもその点で納得のできる研究を行っていきたいと思います。

また、海外で生活していることもあってか、自分のアイデンティティについて考えさせられる機会も少なからずありました。そんな中で目指していきたいと感じているのは、芯の部分では本当に自分が大切としたい信念を保ちながら、その他の部分では柔軟性を持ち合わせているような人間像です。普段から常にそんなことを意識しているわけではありませんが、新年を始めるこの機会に改めて記しておきたいと思います。

それでは今年が皆さまにとってもよい一年となるよう、お祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

こちらでの年明けの瞬間は、毎年恒例のビックベン・ロンドンアイ大爆発(テレビ経由)でした…