合コン必勝策?

今日のTree Clubで、
Bateson and Healy (2005) Comparative evaluation and its implications for mate choice. TREE 20: 659-664.
という論文があって。
 "Comparative evaluation"といって、いくつかの性質を元に配偶者など何かを選択するとき、全ての性質のトレードオフを考慮してベストのものを選ぶというより、比較対象となるオプションの性質や数によって、選択の結果は異なるそうです。
 まぁそういわれてもイマイチピンとこないので、数少ない実証研究として紹介されていた例を挙げると。。
人間の恋人(ヘン?)選びで。
 すごくイケメンだけど無愛想な男(A)と、ブサイクだけどとんでもなく面白い男(B)がいる場合、まぁある程度の割合でそれぞれの男を選ぶ女の子がいるそうなのですが、面白いのは3人目がいる場合。
 Bと同じくらいブサイクなうえ、Bよりもちょっとだけ面白くない(でもAよりは面白い)やつがいると、ブサイクだけどとんでもなく面白い男(B)の選ばれる割合が上がるのだそうです!逆もしかり。
 ここでWTR君が思わず口にしたのが、「合コン」(みんな思ってたと思うけど。。)。自分よりかっこいい/かわいい友達は連れて行かない、という話はよく聞くけれど、まぁこれは自明な話で。
肝心なのは、
「自分と同じ短所を持っていて、且つ、自分のアピールポイントについてはちょっと劣っている友達」
を連れて行くとよい、という結論になるかと思います。
 この"Comparative evaluation"。なぜ起こるのか、その結果どうなるのか、などについてはまだ体系的には取り組まれていないようです。ただ、メスの配偶者選択が絶対的なものでなく相対的なものであるという新しい視点に注目することで、いつも同じオスが選ばれるとは限らない"lec paradox"(これまではメスによる選択のエラーで説明されていたそうです)などを解くカギになるかも、など今後注目される点かもしれません。商品の配列など商業活動でも応用できそうです。
が、妙に世俗的な話に聞こえておもしろかったです。。