終わりよければ

tatsuamano2008-12-23

クリスマスを前にして、研究室や学部でそれぞれクリスマスパーティーが開かれました。
Mulled wineという温かいスパイス入りワインを飲んだりしながら、いつもにも増していろんな人とコミュニケーションを図るわけですが…
英語がおぼつかない立場からすると、いつもにも増して必死です(苦)。アルコールでテンションが上がって、ますます速くなる会話の内容を何とか大まかにつかんで、必死に考えたネタを振ると…
割と盛り上がり(やった!)、
と思った次の瞬間、そのネタはみんなのものとなって、はるか彼方へと走り去ってしまいます…あぁ。。細い目になって手を伸ばす自分。。。
そんなイベントも全て終わり、地元の人以外はほとんど帰省したり、旅行へ出かけたりして、大学はすっかり静かになりました。アメリカ人はクリスマス後にも働くらしいですが、ヨーロッパでは年明けまでずっと休暇です。
冬至も過ぎ、あとは日も長くなる一方!と言いつつも、まだまだ日の短い日々が続きます。天気はそれほど悪くないのですが、正午でも日の高さはこのくらいです。休みの日など、ちょっと油断すると日が傾き始めて焦って外出したりします。

雪はまだ見ていませんが、朝は霜が降りなかなか幻想的な景色が見られます。

4時にはもう真っ暗ですが、夜は夜で質素なイルミネーションが雰囲気を出しています。

もっともロンドンはド派手です。人も多く、必死になってクリスマスプレゼントを買い求めています。

もう完全に仕事納めな雰囲気ですが、休暇前最後の仕事でしょうか。ヨーロッパからもアメリカからも嬉しい知らせが届きました!
ひとつはリビジョンを出したばかりの特集号の論文が無事受理されました。
Amano (in press) Conserving bird species in Japanese farmland: past achievements and future challenges. Biological Conservation.
欧米で注目されている農地性鳥類に注目し、日本での個体数変化傾向と変化の原因について、レビューを行いました。無論、欧米に比較して情報の少なさは否めませんが、その中でも、農作物の残渣を採食する種と、農地に生息する別の生物を採食する種の間で個体数変化傾向に明らかな違いがあること、それらの種に影響を与えている(得る)農業活動のタイプ、そして個体群レベルでの研究が不足していること、などを明らかにしました。日本における農地性鳥類の総説は藤岡さんらも出していますが、それらと併せ、この分野に注目を集めることにつながればと思っています。
もうひとつは投稿中の論文が要改稿で戻ってきました。越年を覚悟していた上、ちょっと厳しいかな〜と思っていたので、年内にリジェクトされずに返ってきたのはかなり嬉しく、いい形で1年を終えることができそうです。とは言うものの、短いコメントの中にはなかなか鋭い指摘も。。。改稿が気になって、まだしばらく仕事納めができなさそうです。