JAVIAN Database

tatsuamano2011-12-14

ひと足早く、金メダルと(撮)りました(笑)。
所要でロンドンに行った際、時間があり大英博物館に寄ったのですが、2012年ロンドンオリンピックパラリンピックの金メダルが展示されていました。
他にもいろいろとじっくりと見ることができたのですが、Roman Britain(ローマ支配時のイギリス:ブリタンニアというらしい)時代の妙になまめかしい鳥の彫像が気に入りました。

先週、こちらの鳥の種特性について情報が詳しすぎる件について紹介したのですが、日本の鳥類でも同様に種特性をまとめてきた取組みがついに出版となりました。
高川晋一・植田睦之・天野達也・岡久雄二・上沖正欣・高木憲太郎・高橋雅雄・葉山政治・平野敏明・葉山政治・三上修・森さやか・森本元・山浦悠一. 2011. 日本に生息する鳥類の生活史・生態・形態的特性に関するデータベース「JAVIAN Database」. Bird Research 7: R9-R12.
データベースダウンロードはこちらから
近年、種特性を説明変数として様々な種の動態を説明する「特性アプローチ」がマクロ生態学を始めとして幅広く用いられていますが、その種特性をデータ化するというのが実は難しいのです。自分でも経験があるのですが、様々な論文や図鑑、web上のデータベースなどから情報をかき集めた揚句、最後は主観でえいやっと決めてしまうということがままあります。
そこでこのデータベースは、今後、日本の鳥類を対象として「特性アプローチ」を用いた研究で、共通して利用できるような特性の情報を提供しようというのが目的です。このデータベースも元々は図鑑など様々なソースから情報を集めてきているのですが、こうやって公開することで多くの人の目に触れ、利用してもらって、不十分な点は改善していくというステップを踏んでいければと思っています。
共同発表者の多くは日本の鳥類研究に関わる若手で、モニ1000など長期広域データを活用していくためのワーキンググループを自主的に立ち上げてきたメンバーです。含める特性の種類から、データ収集・入力、チェック、データベースの名前選定まで、多くの方々の共同作業で公開するに至りました。今後もこれを足掛かりに、更なる研究・活動の進展が期待されます。
私はまだそれほど貢献できていないので、このデータベースを近日中に英訳する!とここに宣言し、自ら退路を断ちたいと思います。といってもそれほど大した作業ではありませんが…
興味のある方は是非利用してみてください。